身体を動かすことが好きな人やスポーツに関心のある人から注目を集めている健康スポーツナースの役割、具体的な仕事内容などを説明しています。健康スポーツナースの仕事は主に4つですが、ここでは現代ならではの問題点でもある「子どもの運動器検診」と高齢者の「介護予防」において、健康スポーツナースがどのように携わっているのかをまとめています。子どもの運動器検診では学校などで行う一次検査を担い、介護予防では加齢による身体機能の衰えや体力の低下を改善し健康寿命を延ばすためにその人に適した運動を指導しています。
健康スポーツナースにはどのような役割があるのか見ていきましょう。その名の通り、看護技術や医療知識だけでなく看護師としてスポーツ分野の知識や技術を身につけている人に与えられる資格です。運動療法を必要とする人、地域住民の健康づくり、競技スポーツ選手のサポートと仕事内容は多岐に渡っています。高齢化が進む今、加齢による身体機能の衰えや体力の低下を防ぎ、生活習慣病を予防する役割を担っているとして大きな期待が寄せられています。
運動器検診の対象者は子どもから高齢者までですが、ここでは子どもの運動器検診にスポットを当てています。なぜなら現代の子どもたちは運動をよくする子・ほとんどしない子の二極化が進み、体力や運動能力の低下が問題になっているからです。健康スポーツナースは学校で行われる一次検査を担当しています。歩容状態やしゃがみ込み動作、肘関節屈伸動作などをチェックし、異常が見られる場合は整形外科で詳しい検査を受けることになります。
日本は世界の中でも有数の長寿国です。高齢になると身体機能が衰えてくるため日常生活に支障をきたすようになります。介護が必要になったり、寝たきりになったりする人もいますが、その状態では不自由な生活を送ることになります。高齢者になっても健康的な生活を長く送るには健康寿命を延ばすことが大切だとして国を挙げて介護予防に力を入れています。個々の状態に合わせて安全かつ効果的な運動を行うには医療とスポーツについて深い知識を持っている健康スポーツナースの指導が欠かせません。
看護師の仕事は多岐にわたり、以外な場所で活躍する看護師もいます。その一つが健康スポーツナースであり、見る側とする側を問わずスポーツ好きな看護師にとって最適な活躍の場です。スポーツと直接的に関われる現場ばかりではありませんが、運動器やスポーツの知識を活かせる場であることは間違いないでしょう。ほかには、救急看護の経験がある人にも向いています。特にスポーツイベントではカルテなしでの処置が求められるため、救急看護で迅速な判断に慣れている看護師はスキルを活かせる可能性が高いです。健康スポーツナースは土日休みや重症の患者が少ないことから、ゆとりを持って働きたい人にも向いています。
健康スポーツナースを目指したいなら、向いている人の特徴を知ると判断しやすいかもしれません。スポーツ好きなことはもちろん、救急看護の経験者や心身に余裕がほしい人にも適しているでしょう。
転職を成功させたいなら自己分析を必ず行いましょう。自己分析によって目標が明確になるため、ぶれずに進むことができます。これまでの勤務先、役割や得たスキル、現状に対する不満と理想の条件を思いつくままに書き出しましょう。
認定試験を受けるためにはまず20時間の養成講座を受講しなければなりません。養成講座は宮崎大学で開催されています。認定試験に合格したら申請登録を行います。登録期間は4年で、期限が切れる前に更新する必要があります。